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2004年12月14日
北海道庁 保健福祉部食品衛生課 
食品安全グループ 御中

                                子どもの健康と環境を守る会
                                代表 黒嶋 惠
                                〒069-0842 江別市大麻沢町23-4
                                TEL・FAX 011-387-1556
                                kodomo@webone.ne.jp

食品衛生法施行条例の一部改正(素案)について

  当会は、子ども達の健康影響、特に有害化学物質使用による健康影響の問題について活動している団体です。詳しい活動内容については、当会のホームページ(http://www.webone.ne.jp/~kodomo/)を御参照ください。
  食品衛生法施行条例の一部改正(素案)について、慎重に改正をして頂きたくパブリック・コメントを提出させて頂きます。

1.「@新たに項目を追加する規定の概要」の中の「アレルギー物質の混入防止」について
   アレルギー物質の混入は、生死に関わるアナフィラキシーショックを起こす事もあり、あっ てはならない事です。アレルギー患者は、日々アレルギー物質を口にしないよう慎重に注意 をしながら生活をしております。加工品を口にしようとする時、必要になるのが原材料の表  示です。アレルギー患者である消費者は、この原材料の表示を信じ購入するのです。
   しかし、アレルギー表示違反・製造ラインによる微量混入などアレルギー物質の混入が実 際に起こっており、その為の商品回収等がニュースに取り上げられています。特にアレルギ ー成分表示義務のある物質がアレルギー患者向けの商品に混入した事によるアレルギー  症状の発症・悪化・入院などはあってはならない事と考えます。(実際に北海道の業者によっ て、この事例が起こっております。)
   商品を製造するに当たり、原材料はもちろん原材料の中に加工品があった場合は、その 加工品の原材料の成分をしっかり調べ、表示しなければなりません。また、原材料にアレル ギー表示物質を使用していない物でも製造ラインが同じで製造されている物がアレルギー  表示物質を含有している場合、微量混入も起こりえる事ですので、表示にその旨を明記す  べきだと考えます。
 「アレルギー物質の混入防止」の項目追加に当たり、アレルギー物質の混入はあってはなら ない事として強い規定を望みます。

2.「A 現在の内容に追加する規定の概要」の中の「そ族・昆虫対策 (別表第1 1 (6))」につ  いて
   追加する規定に「・ねずみ・昆虫の発生時には、直ちに駆除すること。」「・駆除に薬剤を  使用する際は、食品を汚染しないようにすること。」とありますが、これでは駆除=薬剤使用 と読み取れてしまいます。
   当会は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(通称ビル管理法)の薬剤 使用について、2000年北海道教育庁に対し、『学校校舎内における薬剤散布に関する要  望』(http://www.webone.ne.jp/~kodomo/page010.html)『学校校舎内における薬剤散布に関 する緊急要望』(http://www.webone.ne.jp/~kodomo/page011.html)2つの要望を提出致しま した。
  これは、ビル管理法によって高校校舎内で行われた薬剤散布で、体調不良を訴えた生   徒がいた事から薬剤散布の実態が分り、要望提出に至りました。話し合いの中で、ビル管  理法だけではなく、定時制高校にある給食調理室・食堂の薬剤散布についても問題になり  ました。
  薬剤散布に使用される薬剤は、主に有機リン(リン酸エステル)でジクロルボス、フェニトロ チオンなどが使用されていました。これらは、残効性が高く、つまり毒性が持続する物です。 実際に体調不良を訴えた生徒も薬剤散布後10日以上経った校舎に残っていた薬剤に反  応しました。
   これらを踏まえ、2001年1月より北海道立高校校舎内では、薬剤散布は行われておりま  せん。また、ねずみ・昆虫の生息が確認された場合は、薬剤散布に頼らず物理的な方法を 取るようになっております。止むを得ず薬剤散布をする際は、北海道教育庁の通知『特定建 築物衛生管理業務における、ねずみ、こん虫等防除作業について(通知)』(http://www.   webone.ne.jp/~kodomo/page019.html)の中の【2. (2) 薬剤を使用するかどうかの判断にあ  たっては、建築物衛生管理技術者から、こん虫等の発生・生息状況、薬剤使用箇所、使用 薬剤名、使用理由、作業方法並びに建物利用制限など生徒等への事故防止のための対処 方法や薬剤を使用しない方法がないかどうか確認するとともに、建築物衛生管理技術者の ほか学校保健委員会又は学校医及び学校薬剤師等の意見を参考にするなど、学校におけ る環境衛生の確保、生徒・職員の健康状態、薬剤の生徒等建物利用者への与える影響な ど総合的に十分検討を行い、決定すること。】 としています。またその後、2001年8月22日 付けの厚生労働省の通達『建築物におけるねずみ、こん虫の防除における安全管理につ  いて』(http://www.webone.ne.jp/~kodomo/page021.html)には,【1. 建築物における衛生的環 境の確保に関する法律施行令(昭和45年政令第304号)第2条第3号ロに規定するねず  み、こん虫等の発生及び侵入の防止並に駆除は、殺そ殺虫剤の使用を必須の前提とした  ものではなく、ねずみ、こん虫等の生息、活動状況、建築物の使用者又は利用者への影響 等を総合的に検討した上で、適切な方法により実施すること。】とし、薬剤散布が前提でない としています。
   今年度、薬剤ジクロルボスの有害性について、東京都生活文化局は『ジクロルボスを含  有する蒸散型殺虫剤の使用は要注意! 〜医薬品として承認された殺虫剤の再評価を国 に緊急提案しました。〜』(http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2004/10/      20eak400.htm)を発表し、その後厚生労働省より『ジクロルボス(DDVP)蒸散剤の安全対策 及びその取扱いについて』(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/161105-b.pdf) 『蒸散剤の取扱いの一部改正について』(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/ 161112-a.pdf)が続いて出されています。
  今回の厚生労働省の『食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドラ イン)について』(http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/jimu/syoku1015.txt
 では、【生息調査結果を踏まえ対策を講ずる等、確実にその目的が達成できる方法であれ ば、その施設の状況に応じた方法、頻度で実施することとしても差し支えないこと。】となって おり、ここでも薬剤散布を求めるものではないとしています。
   薬剤の毒性は、どの人体にも影響があるものですが、特に化学物質過敏症・アレルギー 疾患の人達にとっては、薬剤散布を行った施設に入ることは、症状の悪化・重篤な事態も招 きかねない事になります。薬剤散布により健康被害を受けた事例が多くある事から薬剤散  布を行った施設には、入り口など目立つ場所に薬剤散布を行った旨を明示する必要性もあ ると思います。
   当会は、追加規定として「・生息調査をする事。」「・生息を確認した際は、物理的に駆除  する事。」「・止むを得ず薬剤散布を行う際は、食品の汚染・人体への健康影響が起きない 対策を講じた上で使用する事。」「・薬剤散布を行った施設には、薬剤散布日時・散布薬剤  名を入り口など目立つ場所に明示する事。」以上の項目の追加を望みます。

道民の食に基づく保健行政に生かして頂きたくお願い致します。









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